ソーラーパネル + 蓄電池電源 LED照明
基礎実験 測定データ
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LED ランプの実験 こちら |
消費電力抑制策の一環として、ソーラパネルと鉛蓄電池に パワーLEDを組み合わせた 照明応のための 基礎実験をしましたので 紹介します。
具体的な 使用部材は、
(1) 12V 500mA の ソーラパネル ( TGM500-12V )
(2) 12V 5Ah の 密閉型鉛蓄電池 ( PXL12050 )
(3) 4.8W (1.2W x4) の パワーLED ( OSPL4X01 )
を使用しました。
Solarパネルの電流容量 (500mA) に合わせたラインアップで
・蓄電池は、500mA放電が 0.1C に相当
・LEDの定格電流は、480mA
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負荷特性測定風景
天候 : 晴天 .
時刻 : 13:00 頃 .
パネル位置: (1) 水平置き
(2) 太陽光直交
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ソーラパネル負荷電流 VS 出力電圧特性
水平置きでは パネルの定格電流が取り出せないようですので 出来るだけ、太陽に向けての パネル設置を要します。
負荷が軽いと、結構高い電圧が出てきますので 充電時には 要注意です。 鉛蓄電池を 完全充電する場合は、定電圧(13.7V)充電法が定石なので、定電流(500mA)との
切換方式が 望ましいと思われます。 |
MPPCは有効か?
下図は、負荷電 × 出力電圧をプロットし 最大出力(最大効率)点を 確認したグラフです。 17.1V時に 7.87Wを取り出す時が最大である。 一方、鉛蓄電池を充電する時の
端子電圧は、13.75V程度 が想定されるため、その電圧ポイントで取り出せる電力は、6.8W程度である。 従って、単純に充電回路を構成した場合、6.8w
/ 7.87w = 86% 程度の使用効率となります。
つまり、DC-DCコンバータなどでソーラーパネルの出力電圧を最適値に調整する、MPPC(MaxPowPointTraking) を導入したとしても DC-DCコンバータの効率は 80%程度であり、向上が見込めない。
今回の様な構成の場合は、MPPCはコストパフォーマンス的にも、実用的にも 不要といえます。
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パワーLEDの駆動回路と蓄電池特性
蓄電池の放電特性の図は、メーカのカタログからの抜粋ですが なぜか手書き風です |
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LEDは、定格 100% と 50%x2 で
どちらが 明るいか
LEDに流す電流の最大値が決まっている場合、
1個のLEDで使い切るより、1/2の電流で2個の
LEDを点灯した方が、20%ほど明るいのです。
電流VS光束の関係はリニアではありません。
下図を参照下さい。
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明るさは実用となるか
照度計に相当するものとして、セコニックのスタジオS という 入射光式露出計は持っているが その数値を直感的な明るさに置き変えられるほど使いこなしていないので
今回は、デジカメでの撮影露出差で見てみることにしました。 |
撮影条件を、2通り変えてそれぞれの照明条件で撮っています。
1. 照明条件
・天井灯 + スタンド (細かい作業をする場合)
・天井灯のみ (通常の事務処理時)
・スタンドのみ (スタンドは 13Wインバータ式蛍光灯)
・パワーLEDのみ (今回の検討対象)
2. 撮影条件 (使用カメラ: LumixG2/14-42o)
(1) 露出を固定して仕上がりの明るさを比較
シャッター速度: 1/60 固定
絞り : f5.6 固定
ISO感度:200 固定
(2) シャッター速度優先AEによるカメラ適正露出
シャッター速度: 1/30 固定
絞り : Auto
ISO感度:200 固定 |
LED照明のみの場合、手元の明るさ (机上の明るさ)は
天井照明のみの場合より 少し明るめであり、
事務作業時は 十分実用な 明るさが得られる。
というのが、結論です。
スタンドとLEDの差は、f4.5 ⇔ f5.6 なので 照度で
2倍弱ありそうなので、同じ明るさが必要な場合は
LED基板 2枚が 必要である。
LED照明の場合、マニュアル撮影の結果を見ると よく分かるのだが、光の色調がブルーに偏っている事がうかがわれる。 演色性が問題になる ケースが想定される
(印刷結果の確認等も行う) 事務処理には 今回のLEDは 不向きと思われる。 |
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上記の一連の実験に基づき とりあえず考えた回路です。
定電流充電(500mA)は Solarパネルの特性に任せ、電池の端子電圧が 13.7V となったら定電圧充電に切り替えます。
本回路は未実証です。 |
ソーラパネルによる蓄電池充電回路案 (クリックで拡大)
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