電源off時のMutingタイミング について
現在の Muting回路 (Muting基板については こちら) では、
 (1)電源on 時は、マイコンの立ち上がりからのディレイ時間で設定し Muting off。
 (2)電源off 時は、マイコンのBrown-out Detectiont を 4.3Vに設定することで、Muting on。 (電源4.3Vでマイコンリセット)
することによって実現しています。

電源off時に、5Vラインが4.3V以下になるのは、Muting 回路以外に5Vを供給している回路も含めシステム構成によって
ばらつきが生じます。 これを一定時間で offする検討を試みました。

Muting回路では、マイコンの INT0端子(PORTD2)、Reset端子などを補助端子として確保してるのでこの端子を利用する。 
実現する方法としては
 (1)電源SWに回路数の多いSWを用いて、マイコンReset端子を電源off 時に、lowにすることによってMutingをonにする。
 (2)電源のACパルスを検知し、パルスが無くなったら電源offされたとして、Mutingをonにする。
が考えられるが、電源SWの方法が簡単で確実なのだが、具合良いSWがなかなか入手できません。 
(2)のAC検出方式では特殊な部品が不要と思われるので、この方式を検討します。

 =>(1)の場合は、Muting基板の CN602の 1pin(GND)と 2pin(Reset) をショートすれば ミューティングがかかります。
    電源SWの多回路タイプの部品が入手できる場合や、Mutingの専用SWとして付ける場合は こちらがお手軽です。
    ファームの変更も不要です。


下の波形は、system72系で使っている電源基板(3300uF)にMuting回路だけ
つないで、電源offした時の波形である。 ACが切れてから 約2.8秒後に 5Vの
電源電圧が 4.3Vを割り、Mutingがonする様子が分かる。すなわち、電源負荷
が軽い場合、5V系の電源電圧は かなりの時間保持されることが分かる。


赤: ACの半波整流波形
黄:Mutingリレー駆動波形

AC検出用に 電源トランスを独立したものを使うのは非効率的なので
電源トランスを共用することにすると、AC整流後にアースでループを作ってしまう
ことになり具合が悪い。 ACを取り込む回路は他の回路のアースとは分離したい。

フォトカプラを使うことによって、電源トランスのAC側グランドとは分離しアースループを
避けることが出来ます。 LEDは動作を視認するために入れました。
フォトカプラは、東芝のTLP621(1回路入り)を使用しました。


AC検出回路です。電源トランスの2次側からACを取り出して半波整流しフォトカプラを駆動します


基板は、ユニバーサル基板(72X47)を使って上記回路を組む。部品が少ないので
基板上はスペースだらけである。 なお、見栄えの観点から、system72と組む
ユニバーサル基板には、事前に緑の塗料(サンハヤト/レジスト塗料)を塗布して
見栄えを揃えています。 

その基板と、Muting基板をスペーサを使って2段重ねにして使用する。 
Sysytem72基板の得意技の一つである。

  



CN602接続時の AC半波整流波形(赤)とフォトカプラ出力(黄)の波形です。 



上記で作った回路のポトカプラの出力を、Muting基板の CN602の1pin(GND)と
3pin(PORTD2)につなぐ。 PORTD2は、マイコンのINT0端子であり、AC駆動の
パルス波形で割込を発生させ処理するようファームの変更が必要です。 



ソフト的には、フォトカプラによりINT0で割り込まれたら変数カウンターを クリアする方式
としています。 ACパルスによるカウンタ値のクリアがないと、電源offとして判断し、Mutingを
on して、マイコンはループ(HOLT)します。 従って、Brown-out Detectionでマイコンがリセット
するまえに電源を再投入すると、Mutingは解除されません(CPUはHOLTのまま)。

ACの検出回路が接続されない場合は、従来通り Brown-out Detectiontの4.3Vに
電源電圧が下がった時点でMuting on します。
 (最初にACパルスがPORTD2に入力され
ているかどうかを確認していますので、AC検出回路が無くても 従来通りで動作します)

下の波形が、完成後のACとMutingu回路の動作の様子です。
赤はAC側の半波整流波形、黄色はMutingリレーの駆動波形です。

AC100Vの瞬停/瞬断を考慮し、4サイクル相当 約80mS間 ACの入力が
無かったら Muting が on します。

本機能を盛り込んだMuting 基板のファームバージョンは V1.02R1としてリリース予定です。






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