CS8416 DAI
DAI のチップで比較的入手が容易で汎用性の高い ICチップとしては、 Cirrus Logic CS8416 と Texas
Instruments DIR9001 が
あるが、今回は既に使用経験のあった CS8416とした。 このチップの特徴としては、各種モードの設定を ジャンパ等で設定する
ハードウエアモードと、マイコンで初期設定するソフトウエアモードがあるが組み合わせるDACがほぼ特定できる場合、ソフトウエア
モードで 設定に汎用性を持たせても あまり御利益がないので、シンプルな構成が可能なハードモードで作ることとする。
回路デザインは下記の通り。
特徴:
・Digital入力は、Coaxを3入力とOpticを1入力対応できるよう準備してある。
・出力は、コネクタを2つ用意してみた(現実には用途はなさそう ・・?)
・出力フォーマットは、、I2S、LeftJustified, RightJustified,AE3の4フォーマット
<Digital入力を切り替える>
Digital入力切換も、Jumperピン切換で使用するしか無いかな、と思っていたのだが、動作中の切換でも
問題なく (特に切換時のノイズ等) 切り替えられるようなので、急遽 切替用のSWを作った。 仕様的に都合良い
ロータリSWが 手元に無かったで マイコン(tyny2313) を使って 切り替えることにした。
ロータリーDIP SW を切換用として使い、エンコード出力を出すだけの単純なもので、DIP SWの表示が小さくて見えないので
7segLEDで表示するようにしている。 DIP SWは10ポジションのエンドレス回転構造なので、1=>2=>3=>4 =>1=>2
・・・・・・
となるようプログラムしてある(プログラムというより単純なシーケンス記述に過ぎない) 組み立てとプログラム書込合わせて
2H程の作業量なので、秋葉原まで部品を買いに行くよりは 早くできる。 DAIやDAC基板は Sysytem72 なのでユニバーサル基板と
組み合わせでもサイズ統一できており、取付なども簡単である(取付孔が他の基板と同じなので移動してもすぐ共用できる)
DAI基板(右側、さらにその右はDAC)と組み合わせて使うが、PCからのUSBのDigital Audio出力と CDドライブのDigitalを
これまでは 都度入力ケーブルを つなぎ替えていたのだが 瞬時に切り替えられて なかなか具合が良い。
参考に、ロータリSWで切り替える場合の回路です。
何度も言いますが 本当はロータリーSWだけで十分なんです ・・・・・ マイコンが 便利過ぎて ついつい使ってしまう
PCM1794 DAC
MJ誌2008/3号で、BBのPCM1794が取り上げられ良さそうなDACチップであることをことを知った。
ICを取り寄せたものの変換基板で作る気にはなれないまま時間が経過。Winアプリが一段落したので
設計をスタート。
( DAC基板を小型化したものを追記しました。 jump=>小型バージョン)
まずは回路デザイン。
回路はBBのデータシートと上記MJ誌の記事を参考に、OPアンプはOPA2604をI/V変換、OPA604を差動/シングル変換として採用。
動作モードは、 RightJustyfi-24bit、 0dBVout=4.5V rms、 Vcc/Vee ±15V
I/V変換にDualタイプのOPA2604を使う予定なので、Over Power にならないか 確認。
BBのスペックシート(下図参照)では、電源±15V 負荷600Ωの場合、パッケージ損失は 500mW程と見積もられており、今回 820Ω負荷で
使用することでもあり、OverPowerにはならない、と判断。
SSOPの手作りでは懲りているので、試作基板はプロの基板屋に頼むことにして つくったが下の写真。
CS8416DAI基板と±15V電源基板は以前に試作した物を流用。トランスを載せる基板はエッチングで手作り。
Museコンデンサの奥に配置したブルーLEDがまぶしい
I/V変換にデュアルタイプのOPアンプを使ったので、発熱が心配。 触ってみると案の定 熱い。
H8マイコンを使った温度測定システムでOPA2604にセンサーをテープ止めし測定した結果、
室温29℃で15分後 表面温度が58-59℃ 温度上昇が30deg程度なのでひとまず一安心。
LM35+H8/3048+WinXP温度ロガー(H8TempRec)にて。
基板デバッグを終え早速バラックで試聴。
今まで使っていた TDA1543パラより 「音に静寂感がある」 と思われるのだ。
これが トップクラスのS/N性能が引き出す音なのか。 悪くない。
ところで、この回路の場合CDの録音レベルが 「0dB」の場合 「4.5V rms」 の出力が得られる。
本当に出ているのか測定してみた。
4.36V出ている。 オシロのDVMはあまり信頼性は高くないが4.5V弱出ていることは明らかで、
S/Nを稼ぐためやむを得ない設定なのであはあるが、現実としては迷惑なレベルでもある。
後段につながるシステムのためにも 「2V rms」 程度には抑えたい。(出力にATT追加要す)
<参考>
測定には、KENWOODの DG2432A デジタル・シグナル・ジェネレータを使っています。このD.S.G.は
ほとんどの測定データの設定がパネルで出来ません。 前もってPCにつないでパラメータを設定しないと
いけないのですがターミナルソフトでコマンド手打ちしなければならず、非常に使いにくい。 ということで
操作用Windowsアプリを作って使用しています。
ご希望があれば、このアプリを進呈しますので Mi-Take までメール下さい。
DAC基板の小型バージョン
Sysytem72基板を 組み合わせてつかっていると、72x47サイズと72x94基板が混在している場合、72x94基板の占有面積の大きさが
気になり、72x47に収まらないか、種々検討し 再設計した。
ポイントとしては電源に入れてある 25V330Muse電解コンデンサの省略と、I-V変換用オペアンプの後段をOPA604のシングルタイプ
からOPA2604のデュアルインタイプとする、電源のレギュレータ(5V用廃止し5Vコネクタ、3.3V用はチップタイプ)の
変更で面積縮小対応することとした。 回路は下図のように修正された。また、DAI <=> DAC 間のコネクタケーブルを 4Px2使っていた
ものを、5Px1に変更した。
パスコンに使う 小容量の電源コンデンサを Museタイプとし音質の確保には気を遣ったつもりである。
基本的な回路は、72x94基板バージョンと変わっていない。販売バージョンは、DACまわりの抵抗は全てKOA製の
超小型 1/4W金属被膜抵抗を使用する。
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