PCM2706 USB DDCを使っていて気づいたのですが、一枚基板で USB対応の DACを構成すると使用する PC環境によっては かなりパソコン側のノイズの影響を受けるようです。
ノイズの状態は使用するパソコン環境にもよりますので、細かな解説は避けますが 今回使用した パソコン環境 (i-7/win7/8GB/SSD+4T-HDD)
に 「PCM2706+TDA1543x4基板」 を接続し WS.exeを用いて ノイズ分析した例が 下図です。 WS.exe へのアナログ入力は
マザボのLine-inを 使っています。 Line-inのゲインは、WG.exeの出力を -6dBにして相関をとっています。
<参考>
-6dBとしたのは、レベル 0dBでは あっちこっち(Line-inアンプやTDA1543等)で 高調波が立ち始めるためです。
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スペアナ APB-3による測定は こちら です |
1KHz -6dB
無信号時
ノイズフロアが -85〜-90dB にありますので TDA1543 のS/Nスペック 96dB/TYP. より 10dBぐらい悪いようです。 またノイズ成分の山が 700〜1000Hz位にあるので 音楽再生時にも影響している可能性があります。 PCを変えるとノイズ分布状態も変わりますので
PCから回り込むノイズは一様ではないと思われます。 回り込みは基本的にアース分離で下げられますが、USB DAC 基板をバスパワーデバイスとしても使えるようにするために、電源も低ノイズ化が必要です。
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アイソレータ基板の設計
USBの信号は双方信号、且つ USB2.0 Full Speedの場合で 12Mbpsの速度を安定してカバーする必要がありますので 専用のICを使用します。 IC内部のイメージとしてはパルストランスを使って一次:二次に分離しグランドを絶縁します。 また、接続デバイスを手軽に使えるようにするため、VBUSの絶縁対策・ローノイズ化に対応します。
ブロック図
1. USB信号アイソレータICは、アナログデバイセズの ADuM3160 とします。
ADuM4160との違いは 絶縁耐圧が5KV→2.5KV。 Audio用途ではADuM3160でも十分です
2. VBUS+5Vを、絶縁型DCDCで+6Vに昇圧した後ローノイズレギュレータ
でデバイス用VBUS +5Vを作ります。 標準搭載する5V用レギュレータ
は、低飽和型 ローノイズ が謳い文句の NJM2845 としました。
VBUSの変換効率は 60%程度と見込まれるので最大負荷は300mA程度と見積もっています
3. +5V レギュレータには 超ローノイズ TPS7A4700 も搭載可能とします。
今回ノイズ対策基板ということで TPS7A4700 採用してみました。
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USB Isolator参考回路図
参考:部品配置図
Isolator基板例 右基板は TPS7A4700無し
一応TPS7A4700周辺部品は搭載しておきますので あとでも、TPS7A4700は追加可能です。 ただし、QFN いう パッケージのため
半田付けのコツを掴むまで 結構遊べます (レギュレータにしては この石 結構な値段です) |
PCM2706+TDA1543に接続して測定
Isolator基板を入れて測定画面
ノイズフロアが -120dB位まで下がりました。
また、1000Hz付近での不審な山もありません。
思わず 「 わー キレイ ! 」
TPS7A4700使用版(オプションで追加可能)
TPS7A4700ではさらに下がってるように見えます。
まぁ、聴感上での有意差は無いようですが ・ ・ ・
なお、本基板は USB2.0 HighSpeed に対応してませので
ハイレゾ対応のドライバーを用いる DDCでは使えません。
基板の説明書は こちら です。 #21です
関連ブログ こちら
--- Sep. 5, 2016 「マッチポンプ」 とはこういうことかも ---
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PCM2706+TDA1543基板 にスタックして組み合わせて見ました。
増設サブ基板と合わせて、メイン基板にのせると
ちょうど いい !
18o高さのスタッドで高さがぴったりです
上の写真例は、この基板(PCM2706+TDA1543) と組合せてます。
PCM2706+TDA1543 USB DAC基板 は こちら
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